LINE公式アカウントは、インターネット時代の集客に欠かせないサービスとして、多種多様な活用がなされています。
しかし、LINE公式アカウントの開設を検討しているものの、使い方がよくわからない人は多いのではないでしょうか。さらに、「始めたはいいけど効果がイマイチ」という人もいるかもしれません。
そこで今回は、LINE公式アカウントの使い方を詳しく紹介します。【基礎編】【上級編】をご用意しましたので、どんな使い方が効果的なのか、どんな活用法があるかの参考にしてください。
LINE公式アカウントの使い方【基礎編】
まずはじめに、LINE公式アカウントの基礎的な使い方について、次の5つを紹介します。
・メッセージの一斉配信
・個別チャット
・リッチメニュー
・デジタル会員証とショップカード
・クーポンの配布
一括メッセージ配信でお知らせ
LINE公式アカウントでは、友だちになったユーザーに向けてメッセージを一斉に配信できます。
新しい商品が発売されるタイミングやキャンペーンの実施など、多くのユーザーに情報を発信したいときは、一括のメッセージ配信が効果的です。
一括でメッセージを配信するときは、ユーザーにとってメリットのある内容を含めましょう。メッセージ配信のコツなどを詳しく知りたい場合は、「LINE公式アカウントのメッセージ配信を上手く使いこなすには?」をご覧ください。
一対一チャットで密なコミュニケーション
LINE公式アカウントでは一斉配信だけでなく、ユーザーと一対一のチャットでコミュニケーションを取れる「LINEチャット」という機能があります。
LINEチャット機能で密なコミュニケーションが取れれば、ユーザーは公式アカウントに対して安心感や親近感を抱くでしょう。リピーターやファンになる可能性が高まり、商品やサービスの販促につながります。
なお、LINEチャット機能はユーザーからメッセージが届いたときのみ利用可能です。
出典:【公式】LINE公式アカウントを無料で開設|主な機能や導入効果まで|LINE for Business
リッチメニューでクリック率アップ
リッチメニューは、LINE公式アカウントのトーク画面の下部に表示されるメニューです。トーク画面を開くと常に表示されるため、ユーザーの目に留まりやすいという特徴があります。
リッチメニューのデザインはカスタマイズが可能。何を選ぶかがユーザーのタップ率を左右するカギです。
目に留まるデザインはもちろん、「予約をする」「もっと詳しく知る」など、ユーザーが「押してみたい」と思う言葉を使いましょう。
出典:【公式】LINE公式アカウントを無料で開設|主な機能や導入効果まで|LINE for Business
デジタル会員証・ショップカードでリピーター獲得
LINE公式アカウントでは、LINE上で会員証やショップカードを作成できます。ユーザーは会員証やショップカードをデジタルで管理できるため、紛失する心配がありません。
また、企業や店舗にとっても、うれしい効果が期待できます。
まずは、会員証をデジタル化することで、紙の会員証発行に掛かる経費が削減すること。さらに、ポイント数に応じて特別なクーポンを発行したり、有効期限が近い会員にプッシュ通知をしたりすると、お客さんの来店数アップにつながります。
ショップカードについて詳しく知りたい場合は、「LINEショップカードの使い方を効果的な活用事例に学ぶ」をご覧ください。
クーポン配布で購買意欲アップ
LINE公式アカウントの忘れてはいけない機能に、クーポンの配布があります。クーポンをうまく活用することで、商品やサービスの購買意欲を高められるでしょう。
例え強い興味・関心がない商品やサービスでも、「クーポンがあるなら使ってみたい」と購買意欲を掻き立てることが可能です。定期的にクーポンを配布すれば、ユーザーは友だち登録をするメリットを感じてくれるでしょう。
LINE公式アカウントのクーポンについて詳しく知りたい場合は、「LINE公式アカウントのクーポンとは?機能や作成・配信方法もあわせて解説!」をご覧ください。
好反応を期待できる初回メッセージのコツ
ユーザーからの反応率を高めるためには、初回メッセージの内容が重要です。ここでは、好反応を期待できる初回メッセージのコツについて、次の3つを紹介します。
・親しみを感じてもらう工夫をする
・顧客がメリットを感じる内容にする
・メッセージを詰め込みすぎない
親しみを感じてもらう工夫をする
初回のメッセージでは、ユーザーに親しみを感じてもらえる工夫をしましょう。最初から堅苦しいメッセージを配信するのは厳禁です。
例えば、メッセージの本文で絵文字や顔文字を取り入れるほか、スタンプを活用するのもおすすめです。
ユーザーとの会話を楽しむつもりでメッセージを配信するのがポイントです。
顧客がメリットを感じる内容にする
ユーザーにメッセージを配信するときは、ユーザーがメリットを感じられる内容を意識しましょう。
それには、クーポンやLINE限定のセール情報など、特別感を演出することがポイントです。初回だと「友だち登録お礼クーポン」なんてよさそうですね。
メッセージを詰め込みすぎない
初回のメッセージは、文章の量も重要なポイントです。たくさんのメッセージが詰まった長文を送ると、ユーザーは「読むのが面倒だな」と感じてしまうかもしれません。
初回に送るべき文章の長さは、画面のスクロールが必要にならないくらいがベスト。本当に必要な情報だけを伝えることが重要です。
吹き出しはなるべく1つ、多くても2つまでに収めましょう。また、リンクがあると文章が長くなってしまうため、不要なリンクは載せないことをおすすめします。
LINE公式アカウントの上手な使い方【上級編】
基礎を確認できたところで、次は上級編をチェックします。ここでは、LINE公式アカウントをより効果的に使う方法として、次の3つを解説します。
・セグメント配信でユーザーを絞った販促
・自動メッセージを使った予約リマインド
・既存の顧客データとLINEの紐づけ
セグメント配信でユーザーを絞って販促
LINE公式アカウントでメッセージを配信するときは、ユーザーを絞って配信できる「セグメント配信」を活用しましょう。
セグメント配信とは、年齢や性別などの属性を絞り込んだうえで、特定のユーザーにメッセージを配信できる機能です。ユーザーとの関連性が高い情報だけを、端的に配信できます。
例えば、メンズとレディースを扱うファッションブランドで考えてみましょう。一斉送信だと、メッセージに男女それぞれの内容を含めなくてはならず、必然的に長いメッセージになってしまいます。
しかし、セグメント配信を活用すれば、性別ごとに異なるメッセージを配信でき、ターゲットへ効果的にアプローチできます。
ユーザーを絞り込んだメッセージは、高い開封率が期待できるだけでなく、来店などのアクションにもつなげられます。
既存顧客データとLINEを紐づけ
これまで蓄積した既存の顧客データとLINEを紐づけるという方法も、とても効果的です。
LINE公式アカウントでは、友だち登録をしているユーザーそれぞれに、「UID」と呼ばれるユーザーを区別するための識別子が付けられています。そこに既存情報を紐づけると、属性をより細かく分類わけしたセグメント配信、狙った顧客に確実に響くサービスの提供などに役立ちます。
すでに持っている購入履歴や利用傾向とLINEをつなぎ合わせることで、より効果的なメッセージ配信や施策の展開につなげられます。
自動メッセージで予約リマインド
既存顧客データとユーザーのLINEアカウントを紐づけて、予約のリマインドをLINEでお知らせする機能もあります。手動でメッセージを配信する必要がなくなるため、運用の負担を減らせることが可能です。
ただし、自動で予約リマインドを行うには、外部サービスやLINEミニアプリを使う必要があります。
LINEミニアプリについて詳しく知りたい場合は、「LINEミニアプリとは?OMOを実現するLINEマーケの新常識」をご覧ください。
LINE公式アカウントの使い方の例
ここでは、LINE公式アカウントの使い方について、次の3つの例を紹介します。具体的にどんな活用方法があるか探っていきましょう。
・個別チャットで成約率がアップした例
・自動応答で問い合わせの対応コストが削減した例
・LINEのメッセージ配信で売上がアップした例
LINEの個別チャットで成約率アップ
オンラインでの部屋探しをサポートする株式会社緑蔵ホールディングスは、顧客対応にLINE公式アカウントの「LINEチャット」を活用しています。
友だち登録をした顧客は、LINEで物件情報の受信や、各種手続きを行うことができます。
LINEの個別チャットをうまく使った結果、LINE経由で、30〜40件の成約につながったそうです。ほかにも従業員同士の情報共有や、過去のトーク履歴を活用した接客など、LINE公式アカウントの便利な機能を生かしたサービスを提供しています。
参照:申し込みから入居までLINEで完結! ユーザーファーストな不動産仲介|LINE for Business
自動応答で問い合わせ対応コスト削減
個人エステ店の「ビューティー サロン Be+」は、LINE公式アカウントの自動応答機能を活用しています。
同店には、「駐車場の位置がわからない」という問い合わせがよく寄せられますが、施術中に電話が鳴るとスタッフが対応できないという課題を抱えていました。そこで、自動応答機能を活用し、よくある質問には自動で返信できるよう設定しました。
すると、電話による問い合わせが激減し、施術に集中できるようになったそうです。
参照:自動応答を活用して施術に集中! 個人エステ店のLINE公式アカウント活用|LINE for Business
LINEでメッセージ配信で売上アップ
埼玉県で2店舗を展開する焼肉店「シンラガーデン」は、新型コロナウイルスの影響から店舗営業ができず、テイクアウト・デリバリーサービスのみに営業を切り替えました。
実は、以前から地道にLINE公式アカウントの友だち登録を増やしていた同店。テイクアウト・デリバリーの情報をLINEで配信したところ、1か月で5,000個ほどの焼肉弁当を売り上げました。「先着200人にカクテキプレゼント」の効果もあってか、メッセージ配信後は電話が鳴り止まないほど大忙しだったそうです。
コロナ禍にもかかわらず、店舗営業を自粛した分の売り上げをカバーすることに成功し、売り上げは前年比121%を達成しました。
参照:1カ月で5,000個の弁当を販売! LINEを使った焼肉屋のデリバリー成功の舞台裏|LINE for Business
LINE公式アカウントの友だちを増やすコツ
LINE公式アカウントは、友だちの数が多くなってこそ効果を発揮します。ここでは、友だちを増やすコツについて次の3つを紹介します。
・QRコードを用意する
・SNSを活用する
・LINE広告を活用する
QRコードから登録してもらう
店舗に友だち追加用のQRコードを印刷して用意しましょう。QRコードを読み込むだけで簡単に友だち登録ができると、より高い友だち登録率が期待できます。
さらに、「初回クーポンがあるので友だち登録どうですか」と、対面でお客さんに登録をお願いできると、より効果的です。
SNSを活用して集客する
TwitterやInstagramなど、SNSを活用して友だちを増やす方法も効果的です。
さまざまなSNSがあるため、長年のお客様であっても、LINE公式アカウントがあることに気付いていない場合があります。
SNSの投稿にLINE公式アカウントへ誘導するリンクを貼り、友だち数アップを目指しましょう。
LINE広告を活用して集客する
LINE上で友だちを増やしたいときは、LINE広告を活用する方法もあります。
LINE広告は、トーク画面の上部や「LINE NEWS」の画面など、ユーザーの目に留まりやすい部分に広告を出せる機能です。年齢・性別といったユーザーの属性に合った広告が掲載できるため、高い効果を見込めます。
LINE広告は少ない金額から利用でき、オンラインで手軽に申し込むことが可能です。
LINE公式アカウントの料金プラン
LINE公式アカウントの料金プランは、フリープラン・ライトプラン・スタンダードプランの3つです。それぞれのプランの詳細は次のとおりです。
料金プラン | 月額料金 | 無料メッセージ通数 | 追加メッセージ料金 |
フリープラン | 無料 | 1,000通 | 不可 |
ライトプラン | 5,000円 | 15,000通 | 5円/1通 |
スタンダードプラン | 15,000円 | 45,000通 | 〜3円(配信数が多いほどお得になる) |
いきなりスタンダードプランを選ぶのではなく、まずはフリープランから利用を始めて、友だちの数が増えたら有料プランに切り替えるのがおすすめです。
LINE公式アカウントの使い方をマスターして効果的な運用を
今回は、LINE公式アカウントの効果的な使い方を解説しました。
LINE公式アカウントの機能をうまく使うと、商品やサービスの情報をたくさんの人に知ってもらえます。チャットやクーポン機能を活用し、リピーターを獲得しましょう。
そして、LINE公式アカウントの効果を高めたいなら、友だちを増やすことが欠かせません。店頭での声かけやSNS、LINE広告を組み合わせ、友だちの増加につなげてくださいね。