ラインアットが終了!廃止背景や代替サービスについて解説

ラインアットが終了!廃止背景や代替サービスについて解説

LINE株式会社(以下、LINE社)が展開する、企業・店舗用ビジネスツール「ラインアット」が終了しました。

「これから利用しようと思っていたのに」「今まで使っていたアカウントはどうなるの?」と、気になる方も多いのではないでしょうか。

今回は、ラインアット終了の背景に加え、代替サービスである「LINE公式アカウント」をわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。

なお、ラインアットについて詳しく知りたい方は「ラインアットとは?便利な機能や効果的な使い方を徹底解説|LINEアプリラボ」をご覧ください。

ラインアット終了の背景とその後

まずはラインアットの終了背景と、ラインアット終了後について解説します。

なぜ終了したのか

ラインアットが終了したのは、LINE社が展開するサービス「LINE公式アカウント」にラインアットが統合されたためです。

もともとLINE社は、次の2つのサービスを展開していました。

  • 個人、中小企業向けのLINE公式アカウント(ラインアット)
  • 大企業向けのLINE公式アカウント

ラインアットも厳密にはLINE公式アカウントに含まれますが、ラインアットは無料、大企業向けLINE公式アカウントは有料という違いがあります。

この2つのサービスが統合され、新たにLINE公式アカウントとして運用されることになりました。

いつ終了したのか

ラインアットが完全に終了したのは、2020年2月29日です。

LINE社では、ラインアットからLINE公式アカウントへの移行の期間を設定。2019年7月頃から2020年1月13日まではユーザーによる手動での移行を促し、2020年1月14日から2020年2月28日は、LINE社による強制移行が進められました。

2020年2月29日にはすべてのアカウントの移行が完了し、ラインアットは完全に終了しています。

参照:LINE@サービス統合および移行について|LINE株式会社

ラインアット終了後はどうなるのか

ラインアット終了後は、ラインアットの機能が一切使用できなくなります。管理画面にもログインできませんので、今後はLINE公式アカウントを使用することになります。

もちろんラインアットへの新規登録もできません。ラインアットの使用を考えていた方は、代替サービスであるLINE公式アカウントを使用しましょう。

LINE公式アカウントとは

「ラインアット終了の背景はわかったけれど、代替サービスのLINE公式アカウントって何なの?」という方も多いはず。

LINE公式アカウントとは、LINE社が展開するビジネス用LINEアカウントです。ラインアットと同じくLINE上での集客や情報発信に役立つツールで、大小問わずさまざまな企業・店舗で利用されています。

LINE公式アカウントについてより深く知りたい方は「LINE公式アカウントとは?無料で使える店舗集客のマストアイテム」の記事をご覧ください。

LINE公式アカウント移行のメリット

ラインアットがLINE公式アカウントへ移行されたことで、利用者にメリットはあるのでしょうか。ここでは3つのメリットを紹介します。

無料で利用できる機能が増えた

LINE公式アカウント移行の最大のメリットは、これまでラインアットで有料だった機能が無料で使用できるようになったこと。

例えば、

は、ラインアットの無料プランでは使えなかった機能です。

一方、LINE公式アカウントでは、無料プランでもすべての機能を利用できます。ラインアットよりも利用できる機能の幅が広がりました。

月額費用を抑えられる

月額費用を削減できるようになった点も、メリットといえるでしょう。

LINE公式アカウントの「スタンダードプラン」は、月額1万5000円です。ラインアットの「プロプラン」と同じ位置づけですが、月額料金は半額まで下がっています。

気になっていたけれど、高くて手が出なかったという人には朗報ですね。

  • ラインアット
フリープラン ベーシックプラン プロプラン プロ(API)プラン
月額固定費 無料 5,000円 20,000円 30,000円
  • LINE公式アカウント
フリープラン ライトプラン スタンダードプラン
月額固定費 無料 5,000円 15,000円

引用:料金プラン|LINE for Business

LINE公式アカウントの料金に関する詳細は別記事をご覧ください。

外部APIとの連携も手軽にできる

アカウントにオプション機能をプラスできる「外部API」との連携も、メリットの一つです。

メッセージ対応に便利なMessaging APIとは、アカウント運用を手助けするツールで、LINE社からリリースされています。

ラインアット時代は、APIに連携できる有料プラン「プロ(API)」が用意されていました。一方LINE公式アカウントでは、外部APIとの連携がフリープランでも使用できます。

ラインアットからLINE公式アカウントに移行したことで、専用プランを契約しなくても気軽に外部APIを利用できるようになりした。

LINE APIでできることの一覧は別記事で解説しています。

LINE公式アカウント移行のデメリット

続いて、LINE公式アカウント移行のデメリットをまとめました。

一部機能が廃止になる

ラインアットで使用できていた一部機能が、LINE公式アカウントでは使用できなくなります。廃止になる機能の例は、次のようなものがあります。

  • PRページ
  • アカウントページメニュー
  • ノベルティ発注

ただし、LINE公式アカウントには上記よりもさらに便利な機能が備わっているので、心配には及びません。

メッセージ数に応じてコストがかかる

ラインアットでは、友だち数さえプラン内に抑えれば、定額でメッセージが配信し放題でした。

一方、LINE公式アカウントは、ラインアットと比べると月額料金はお得ですが、プランごとに送れるメッセージ数が異なります。上限を超えると、追加料金が掛かってしまいます。

フリープラン ライトプラン スタンダードプラン
月額固定費 無料 5,000円 15,000円
無料メッセージ通数 1,000通 15,000通 45,000通
追加メッセージ料金 不可 5円 ~3円
※詳細はこちら

引用:料金プラン|LINE for Business

追加料金を抑えるには、自社に合ったプランを選ぶ、あるいは特定の顧客のみに配信する「セグメント配信」でメッセージ数を抑えるなど対策を取るといいでしょう。

LINE公式アカウントへの移行手順

ここからは、ラインアットをLINE公式アカウントへ移行する手順を紹介します。

ラインアットを操作

まずはラインアットのアカウントを操作します。

パソコンでの操作の場合、管理画面トップに表示される「LINE公式アカウントへのサービス移行のご案内」を選択してください。

スマホの場合、LINE社よりラインアットアカウント宛にメッセージが来ているので、「新しいサービスに移動」を選択します。

確認画面のチェック項目にチェックを入れ、「サービス移行を開始」「OK」の順に選択したら、ラインアット側の操作は完了です。

LINE公式アカウントにログイン

ラインアットでの操作を終えたら、LINE公式アカウントにログインすれば移行は完了です。ログインは、LINE公式アカウントの公式サイトまたはスマホ用アプリから行います。

なお、ラインアットの有料プランを利用していた場合は、移行途中の画面でLINE公式アカウントのプランを選択する画面が現れます。

無料プランを利用していた場合は、LINE公式アカウントの無料プランに自動で移行されます。

LINE公式アカウントへ移行する際の注意点

最後に、LINE公式アカウントへ移行する際の注意点を確認していきましょう。

トーク履歴が閲覧できなくなる

LINE公式アカウントへの移行後は、ラインアットの管理画面やアプリは使用できません。管理画面に入れないため、ラインアットで使用していたトークの履歴も閲覧できなくなります。

残念ながらトーク履歴は移行されませんが、移行後はLINE公式アカウントからメッセージを配信し、顧客のニーズを把握しましょう。セグメント配信などの便利な機能もありますので、ぜひ活用してみてください。

メッセージ配信の効果的な使い方は、「LINE公式アカウントのメッセージ配信を上手く使いこなすには?|LINEアプリラボ」をご覧ください。

移行完了後は移行を取り消せない

手動・自動ともに、アカウントの移行完了後は移行を取り消すことができません。移行後はラインアットを一切使用できなくなります。

使い慣れたツールを使用できなくなるのは不便ですが、LINEにはLINE公式アカウントを始めとする販促用のツールが揃っています。

販促に活用できるLINE公式サービスは「LINEで販促して理想の成果を得る方法 2つの成功事例に学ぶ|LINEアプリラボ」で紹介していますので、ぜひご覧ください。

まとめ

今回はラインアット終了の背景や、代替サービス・LINE公式アカウントへの移行について解説しました。

ラインアットの使用を検討していた方にとっては、驚きの出来事ですよね。しかし、サービスがLINE公式アカウントに統合されたことで、今まで有料でしか利用できなかった機能が無料で利用できるようになるなど、メリットも盛りだくさん。

ラインアットからパワーアップしたLINE公式アカウントの導入を、ぜひ検討してみてください。

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