LINEを販促ツールとして活用する企業や店舗が増えてきました。
中にはLINE公式アカウントの活用で売り上げを数倍まで伸ばした企業も。
LINEの販促方法次第でビジネスはもっと加速します。効果的な活用事例を知って、今日から実践してみてください。
販促に活用できるLINE公式サービス
LINEを販促に活用するには、LINE株式会社(以下、LINE社)が提供する販促サービスを使います。ここでは4つのサービスを紹介します。
LINE公式アカウント
LINE公式アカウントは、ビジネス向けのLINEアカウントです。さまざまな企業や店舗で、販促・カスタマーサポートなどに利用されています。
ユーザーにメッセージを送信したり、クーポンやポイントカードを発行したりと、商品やサービスの販促につながる機能がたくさんそろっています。
例えば、
- LINE公式アカウントのセグメント配信でターゲットを絞ってメッセージ送信
- LINE公式アカウントの自動応答(ボット)を利用して
- LINEの友だち限定のクーポン発行
など、LINEを使った販促を考えるなら、まず登録すべきツールです。
LINEミニアプリ
LINEミニアプリとは、LINE公式アカウントにアプリ機能を搭載できるサービスで、会員証や予約・注文・決済などが利用できます。
通常のアプリのように個別にダウンロードをしなくても、QRコードやURLを読み取るだけでアプリがLINE上で起動します。LINEアプリさえ持っていれば誰でも使えるため、利便性や汎用性の高さが魅力です。
さらに、LINEミニアプリはLINEの登録情報を使うため、会員登録の手間を大幅に削減できます。紙に住所や氏名を書いてもらう必要がなくなるだけでなく、顧客管理ソフトに手入力する手間も省けてしまいます。
1つのアプリでiOS・Androidのどちらにも対応できるため、コスパの良いアプリ開発が可能です。
LINE広告
LINEのトーク画面や「LINE NEWS」の画面など、LINEアプリのさまざまな場所に広告を掲載できるサービスがLINE広告です。LINE上で広告を出すと、企業や店舗の認知度アップにつながります。
LINE広告の特徴は次のとおりです。
- ユーザーの属性に合わせた広告の掲載
- 認知度アップや友だちへの追加など、目的に応じた活用
- 申し込みはオンラインで完結
どのSNSで広告を出すべきか悩んでいるときは、必要なターゲットだけに効率よく自社サービスを届けられるLINE広告がおすすめです。
LINEプロモーションスタンプ
LINEプロモーションスタンプでは、自社独自の「スタンプ」をユーザーに配信できます。
「公式アカウントを友だち追加するとスタンプがもらえる」という条件でスタンプを配信すると、友達の増加が期待できます。さらに、LINEのスタンプはブランド認知度アップや新規顧客の獲得も効果的です。
LINEの販促に活用できるツール
LINEの販促では、LINE社が提供するサービス以外にも活用できるツールがあります。ここでは3つのツールを紹介します。
onLINE
onLINEは、プログラミング知識がなくても、LINEのミニアプリを開発できるツールです。飲食店・美容室・不動産など、幅広い業種に対応したミニアプリを提供しています。
onLINEが開発するアプリで搭載できる機能例は、次のとおりです。
・デジタル会員証の作成
・予約管理
・LINEクーポンとの連携
・条件を絞ったメッセージの配信
onLINEで開発されたアプリを活用すれば、新規顧客の獲得はもちろん、リピート率を高めることも期待できます。
anybot
LINE上で宿泊予約を自動化できるほか、商品の販売もできるツールがanybotです。チャットボットの機能やユーザーデータの集計・分析ができる機能も、プランによっては利用できます。
ユーザーとのやり取りを全てLINE上で完結できるため、企業や店舗担当者の負担も少なくなるでしょう。
モンキーアプリ
モンキーアプリでは、LINEだけでショッピングサイトへのログインができるなど、販促に効果的な機能がたくさんあります。
LINE公式アカウントの機能である「リッチメニュー」の出し分けや、ユーザーの位置情報との連携も可能です。アプリ開発だけでなく、リリース後のサポートにも対応しています。
LINEで販促をするメリット
LINEを使った販促には、どんなメリットがあるのでしょうか。ここでは4つのメリットを紹介します。
潜在顧客への訴求が可能
LINEの特徴は、圧倒的にユーザー数が多いことです。LINE社が発表した「LINE Business Guide 2021年7〜12月期版」によると、LINEの2021年6月末時点の月間アクティブユーザー数は8,900万人を超えています。
参照:LINE Business Guide 2021年7〜12月期版 v1.9|LINE
ユーザー数が多ければ、潜在顧客にも情報を届けられるチャンスが高まります。利用者が多いことは、LINEで販促をする大きなメリットです。
ユーザーとの関係性を維持できる
LINEを使った販促では、一人ひとりのユーザーと良い関係性が築けます。
例えば、LINE公式アカウントの「LINEチャット」機能を使えば、ユーザーから問い合わせに個別での対応が可能です。一対一でのコミュニケーションは、ユーザーの親近感や信頼感が増すことにつながります。
一方的な情報発信だけで終わらせるのではなく、ユーザーと向き合って運用を続けると、LINEを使った販促の効果が期待できるでしょう。
初期費用が発生しない
チラシやDMでの販促は、準備や発送などさまざまな場面でコストと手間が掛かってしまいますよね。
しかし、LINE公式アカウントは、登録だけなら費用が発生しません。配信するメッセージ数によっては有料になることもありますが、フリープランを選べば無料で利用できます。
LINE公式アカウントの費用については、「LINE公式アカウントにかかる料金・費用がひと目でわかる」で詳しく紹介しています。
機能の種類が豊富
LINE公式アカウントやLINEミニアプリには、ユーザーの利便性を意識した豊富な機能がそろっています。各店舗のニーズに合った機能を販促に取り入れることで、顧客の満足度アップにつながります。
例えば、LINE公式アカウントには、既に紹介したクーポンやポイントカードの発行以外にも、ユーザーが参加できる「抽選」の作成や、アンケート機能などがあります。
また、LINEミニアプリではカレンダーを使った予約機能や、整理券の発行といった機能の追加が可能です。
両方のツールの機能をうまく利用すれば、LINEの販促にも効果が表れるでしょう。
LINEで販促をするデメリット
LINEでの販促をより効果的に活用するには、メリットだけでなくデメリットも知っておく必要があります。ここでは2つのデメリットを紹介します。
地道な努力が求められる
LINEを使った販促の効果が出るまでには、ある程度の期間が必要です。LINE公式アカウントを作って終わりではなく、効果を実感するまでには地道な努力が求められます。
まずは、LINE公式アカウントの友だち数を増やしましょう。POPやチラシを活用して、公式アカウントを友だち登録してもらえるよう促します。友だちが100人を超えたら、属性を絞り込んだメッセージの配信ができるなど、利用できる機能も増えていきます。
アカウント削除の可能性がある
LINE公式アカウントには利用規約が定められており、規約に違反するとアカウントを削除されてしまいます。
たくさんの友だちを集めて販促の効果が出ていたとしても、アカウントを削除されたらすべての努力が水の泡です。一度アカウントを削除されたら、復活できる可能性はほとんどありません。
利用規約の詳細は「LINE公式アカウント 利用規約」をご確認ください。
LINEを使った販促事例
LINEを使った販促は、すでにたくさんの事例があります。ここでは2つの事例を紹介します。
アサヒ飲料の例
アサヒ飲料は、販売する商品に貼られたシールに記載されているシリアルコードをLINE上のキャンペーンサイトで入力するとポイントが貯まる販促を実施しました。
参照:アサヒ飲料「WONDAを飲んでチャレンジ!上位500名様が必ずもらえる!」キャンペーン WONDAを飲んだ上位500名様に日経トレンディで選ばれたヒット商品が当たる|
累計ポイント数のランキングで上位に位置していれば、家電製品やゲーム機などの豪華な賞品がプレゼントされる仕組みです。
LINEを使った初めてのランキング式キャンペーンとして注目を集めました。
こにし動物クリニックの例
滋賀県のこにし動物クリニックでは、LINE公式アカウントで来客者限定のクーポンを毎月配信しました。すると、毎月およそ200〜300人の患者さんがクーポンを利用するために来店するようになりました。
また、里親募集の内容をLINEで発信した結果、100%に近い確率で里親が見つかるようになったといいます。
LINEを使った販促は、企業だけでなく店舗でも十分な効果を期待できます。
参照:クーポン使用率は平均15%!急な予約キャンセルがあっても楽々解決している動物病院のLINE公式アカウント活用方法|LINE for Business
LINEの販促には最適なツールを選択
今回は、LINEを使った販促の詳細を解説しました。
LINEを使った販促では、商品やサービスの広報・宣伝などができます。LINEで販促を実施するときは、自社の規模や解決したい課題に合わせて、最適なツールを選択してくださいね。
LINEを使った販促を実施するときは、メリット・デメリットの両方をよく把握しましょう。特にアカウントの削除には要注意。ルールとマナーを守って運用することが重要です。
今回紹介した内容を参考に、LINEを使った販促を取り入れてみましょう。